遺言執行

　遺言執行とは、遺言の内容を実現することです。例えば、預貯金を相続させる遺言の場合は、その預貯金の名義を相続人名義に変更する手続をしたりします。

　遺言を執行する人のことを遺言執行者といいます。

　遺言執行者がすることとされている遺言事項としては、①遺言による認知、②遺言による相続人廃除、③遺言による一般財団法人の設立があります。

遺言執行者が指定されていない場合は、家庭裁判所で指定してもらうことができます。

遺言執行者は、遺言の内容を相続人に通知したり、相続財産目録を作成して相続人に交付したりします。

遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をすることができます。

そして、遺言執行者がある場合は、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることはできません。

相続開始後速やかに遺言執行するため、前記3種類の遺言に限らず、遺言執行者を指定するのが一般的になっているように思います。

遺言執行者として、相続人や遺贈を受ける人を指定する場合もありますが、専門士業や法人を指定する場合もあります。